誹謗中傷 刑罰。 誹謗中傷は犯罪です。もちろんインターネット上でも

誹謗中傷は犯罪です。もちろんインターネット上でも

誹謗中傷 刑罰

「名誉毀損」「侮辱罪」になる?インターネット上の発言と法的責任 電子メールにホームページの閲覧、動画視聴にネット通販。 インターネットの普及はあらゆる点において私達の暮らしを豊かにしてくれました。 ネット上では相手の素性も顔も分からない状態でやり取りが行われるケースが多いですが、後先考えずに発言をしてしまうと、法的責任を問われる事態に発展してしまうこともあるので注意が必要です。 名誉毀損・侮辱罪 インターネット上の発言に端を発するトラブルで最も多いものの一つが誹謗中傷や侮辱等による「名誉毀損」でしょう。 名誉毀損・侮辱罪といった言葉は日頃テレビや新聞等で見聞きすることが多いですが、実際はどんな罪なのでしょうか。 名誉毀損罪・侮辱罪とは 名誉毀損罪は刑法第230条で「公然と事実を摘示し、人の名誉を毀損した者は、その事実の有無にかかわらず、3年以下の懲役若しくは禁錮又は50万円以下の罰金に処する」と、侮辱罪は刑法第231条で「事実を摘示しなくても公然と人を侮辱したものは、拘留または科料に処する」と規定されています。 「事実の摘示」とは人の名誉を損なう、若しくはその可能性のある具体的な事柄を文章若しくは口頭で暴き示すことです。 この「事実」には「すでに広く知られていることも含まれます。 また、単なる噂話であったとしても罪に問われることがあり、例えば「彼は不倫をしているらしい」と言えば名誉毀損罪の問題になります。 一方、具体的な事柄を挙げずに抽象的な意見や判断によって人の社会的地位を低下させた場合は侮辱罪になるわけです。 こちらも読まれています 罪に問われないケースは? しかし名誉毀損罪には事実の摘示があった場合でも違法性が認められない例外規定があるのです。 どういったものなのか具体的に見ていきましょう。 尚公務員または公務員の候補者に関する事実については1と2の要件は不要であり、真実性の証明があれば名誉毀損罪には該当しませんが摘示された事実が私的なものであれば違法になり得ます。 名誉毀損罪に当たらなければ原則、侮辱罪にも当たらない 前述の様に名誉毀損罪と侮辱罪は表現行ためが事実の摘示に当たるか否かで区別され、公然と社会的評価を低下させるという要件は同じです。 従って、公然ではない、あるいは社会的地位を貶めてはいないと判断され名誉毀損罪に該当しない行ためは原則として侮辱罪にもならないと言えます。 しかし成立要件「事実の摘示」がないという理由のみで名誉毀損罪に該当しない場合、例えば「彼女は性悪だ」等と発言した場合等は侮辱罪に問われる可能性があるのです。 インターネット上の発言は名誉毀損罪や侮辱罪にあたる? 名誉毀損罪や侮辱罪は3年以下の懲役若しくは禁錮又は50万円以下の罰金に処されるわけですが、民事訴訟でも損害賠償等を請求されることが多いです。 名誉毀損や侮辱をされた場合の対処は 一般的には刑事告訴と共に民事裁判で損害賠償を求めるケースが多いと言えますが、インターネット上の発言によるそれの場合、難題があります。 ここでは被害に遭った場合にとれる措置等を解説します。 損害賠償や当該記事の削除を要求できる 民事上は名誉毀損という不法行ために基づく損害賠償請求となりますが、刑法の様な明文上の成立要件はなく、裁判所は刑法と同様の要件で判断します。 また民事上の名誉毀損では謝罪広告の掲載を要求できます。 これは不法行ためが名誉毀損によるものである場合に特例で認められる損害賠償請求の方法です。 加えて名誉毀損の当該箇所の削除を求めることができます。 しかし個人がネット上の名誉毀損で民事訴訟を起こすのは困難 民法第723条では「他人の名誉を棄損した者に対しては、裁判所は、被害者の請求により、損害賠償に代えて、または損害賠償と共に、名誉を回復するのに適当な処分を命ずることができる」と規定しています。 しかし原則として民事裁判の場合は被告を原告自身が特定せねばならず、この点がインターネット上の発言による名誉毀損で民事訴訟を起こす際の高いハードルになると言えます。 名誉毀損罪や侮辱罪の他業務妨害罪や信用棄損罪に問われることも 更にこうした批判が企業やその商品に向けられた場合、名誉毀損罪や侮辱罪にとどまらず信用棄損や業務妨害の問題 刑法第233条 に発展することがあります。 ここでは仮想のケースで具体的に見ていきましょう。 口コミの投稿にも注意が必要 商品やサービスを購入した消費者が様々な感想を持つのは至極当然です。 中にはネガティブな評価も多いでしょう。 正当な批評は認められる 商品そのもの、或いは商品の販売行ために対する批判は公の場でなされることも多く、この様な行ためは表現の自由として手厚く保護されています。 従って本来は自由な発言が認められて然るべきですが、同時に事業者側にも商品を製造してこれを販売する自由、経済活動を行う自由が保障されているのです。 もちろん「スナック菓子は体に悪い」といった表現、「昨日梅田で飲んだジュースはまずかった」等特定の商品や事業者を名指ししない批判は問題ありません。 虚偽の内容の場合 問題となるのは特定の事業者や商品を批判する場合です。 こちらもやはり事実の真偽が問題となり、事実が嘘であったり、その様に信じる相当の理由がない場合には虚偽の風説を流したとして業務妨害罪になることがあるのです。 企業の不祥事をネットで糾弾した場合は また現実に私達がネットに批判を書き込むケースで多いものの一つに、企業の不祥事に対しての書き込みが挙げられます。 ではこの場合は正当な表現行ためとなるのでしょうか。 発言内容が真実で批判が公益目的なら正当と認められる 設計や製造のミスが原因で生じる不具合が特定の自動車等に認められた際、本来企業が公表して交換すべきところそれを隠し販売を続ける「リコール隠し」。 いつの時代にも発生する非常に由々しき問題ですがこれに対してネットで批判した場合、書き込み主が企業内部の人間でリコール隠しが実際にあると確認した上でのことならば、それは内部通報として保護される行ためで当然正当な表現と見なされます。 違法になり得るケース しかし企業外部の一般人が、ネットの個人ブログや週刊誌の記事からの情報でその事実を認知し憤りと共に批判している場合では事情が異なります。 企業がリコール隠しを公表しているならば問題はありませんが、事実関係が明らかになっていないにも関わらず、手元の個人ブログや週刊誌の記事程度のネタからそれが真実であると憶測して批判した場合は、書き込み主は罪に問われる可能性があるのです。 ただこのケースでもリコール隠しが真実であると批判主が誤信した相当の理由があると判断されれば、名誉毀損の意図はなかったと見なされ名誉毀損罪が成立しない可能性はあります。 また、当該企業への個人的な恨みを晴らすためにリコール隠しを糾弾する行ためは公益性を欠くことになるので、正当な言論と認められないこともあります。 名誉毀損の問題で法的責任の判断が難しいケース この様に名誉毀損の問題、分けてもインターネット上の発言によるそれは法的責任の有無の判断が極めて困難なのが実際です。 ここではこの辺り考え方等を解説します。 正当な批判と誹謗中傷の線引きは 近年企業が不祥事を起こしてネットで批判される事例が急増しています。 悪しき行ためをした者が批判される、それは言論の自由からも然るべきことです。 では、正当な批判と誹謗中傷との区別、即ち違法か否かの判断は如何様にすればよいのでしょうか。 正当な言論でかつ公開する正当事由がなければ違法 憲法で保障されている表現の自由の考え方からは、誰でも自由に批判してよいことになっています。 しかしネット上の発言に限ったことではありませんが、反論できない、或いは反論しては意味がないケースも多いのが実際です。 例えば「お前は阿呆だ」「腰抜け」等と言われた場合、阿呆かどうかは立証できない上腰抜け等といった抽象的で程度の概念であるものについては、議論しても平行線をたどるだけでしょう。 否定的な評価を押し付けたり、人の名誉を傷つける目的で事実無根のことを言ったりする行ためは正当な言論とは言えないのです。 法的責任の有無の判断の最重要ポイントは「事実の有無」 誹謗中傷でなく正当な批判と見なされるためには事実に基づいていることや、批判に正当性があることが重要です。 誹謗中傷と区別するための 最も重要なポイントは「事実や根拠の有無」と覚えておきましょう。 インターネット上での発言に対しての法的責任の訴求は取り分け難しい インターネット上での発言による名誉毀損については従来のマスメディアでのそれと情報の質や発信者等様々な条件が異なるため、議論を呼んでいます。 マスメディアでの名誉毀損の判断基準をネット上でのそれに当てはめるべきではないという声も 従来のテレビや新聞、雑誌等の表現媒体では情報を発信できるのは限られた人だけでした。 しかしインターネット媒体では新聞社や報道局、或いはそこに属する人物でない、一個人でも容易に情報主体に成り得るため、その情報の収集・拡散の速度や程度もマスメディアのそれとは大きく異なります。 この様な差異を加味せずにこれまでの名誉毀損罪の成立要件及び免責基準をそのままインターネット上での名誉毀損行ための判断基準とすることには問題があると言えるのです。 これに関して、インターネットの個人利用による名誉毀損行ためについてこれまでと異なる基準を適用すべきとして問題が提起され、名誉毀損罪の成否について争われた裁判事例があります。 ネット上の名誉毀損には特段の免責基準が認められるか? その事例は自ら開設したホームページの上にフランチャイズによるラーメン店の募集等を手掛ける会社の名誉を棄損しようと企てた事件でカルト集団である旨の虚偽の内容を記載した文章を掲載する等したものです。 第一審ではインターネット上のこの手の情報はそもそも信頼性が乏しいこと等を理由に、被告人に無罪を言い渡しましたが最高裁ではそれに対し「個人利用者がインターネット上に投稿したものであっても押しなべて信憑性の低い情報として閲覧者が受け取るとは限らない」等として一審による新たな基準を否定し、罰金30万円を言い渡したのです。 インターネット上の発言は、名誉毀損や業務妨害、信用棄損等の罪に問われる可能性があります。 誰にでもボタン一つで簡単に投稿できるインターネットだからこそ、書き込み内容には細心の注意を配ることが大切です。

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SNSの誹謗中傷は犯罪として告訴できる? 削除する方法を弁護士が解説

誹謗中傷 刑罰

女子プロレスラーの木村花さんが2020年5月23日にお亡くなりになりました。 22歳という若さだそうです。 死因を含めた真相はまだ不明のところもありますが、インターネット上では誹謗中傷が一因ではないかとされ、芸能人の方々がTwitter等のSNSを通じ、誹謗中傷に対する意見表明をなさっています。 少し前には、KARA元メンバーのク・ハラさんも28歳の若さでお亡くなりになりました。 こちらも詳細はわかりませんが、SNS上での誹謗中傷が起因しているのではないかとされています。 元AKB48のタレント兼実業家の川崎希さんも誹謗中傷に悩まされ、法的手段をとられたと先日発表していました。 こうした悲しいニュースを受け、弁護士として自分に何ができるだろうと考えた時、「インターネット活動は犯罪になりうる」とお伝えするだけではなく、倫理観をもったインターネット活動の必要性を今一度お伝えしたい思い、今回このコラムを書くことにしました。 私見も多分に含まれていますが、最後までお読みいただければ嬉しいです。 インターネットの普及による多大なるメリット 少し前までは、インターネットで意見表明をすることは容易ではありませんでした…というよりは、皆消極的だったと思います。 どちらかといえば、インターネットは、「意見表明の場」というよりは「情報収集の場」であり、一部の企業や著名人という「発信者」から一方通行の情報や意見の発信がなされ、私たちはそれを「情報」として受け取る「受け手」の立場でした。 しかし、次第にTwitterやブログ等のSNSツールが進歩し、私たちは単なる情報の「受け手」から、情報の「発信者」になることが容易になりました。 発信することに対するハードルが劇的に下がったのです。 そうした時代の変化を示すように人気ブロガー、人気YouTuberが出現し、インフルエンサーと呼ばれる方々も出てきました。 お子さんのなりたい職業の第1位がアイドルから人気YouTuberに変化するほどに、インターネットが自己の表現活動の場であるという考えは世の中に浸透してきました。 インターネットを用いて情報を受信することも発信することもできるようになると、これまで以上に多くの情報がインターネット上に存在することになり、生活の利便性も質も格段に上昇しました。 たとえば、おなかがすいたとき、インターネットを用いて、お店を検索します。 これまでも当然検索によって近くのお店を探すことはできていました。 しかし、今ではそれにプラスで、口コミまで見ることができるようになりました。 口コミを見れば皆がおいしいというお店を探すことができ、おいしいご飯を食べることができます。 Amazonで何かを買うときも、書籍を買うときも、映画を見るときも…私たちは多くの意見を参考にすることができるようになったわけです。 外れクジを引く場面が減ったんですね。 とても便利です。 しかし、そうした利便性とは裏腹にインターネットには多くの危険が潜んでいます。 誰かを傷つけ、ひいては命まで奪いかねない危険がそこにはあります。 面と向かって誹謗中傷をしないのはなぜ。 ここで、インターネットという媒体を一旦度外視して一般社会、Face to Faceの社会で考えてみましょう。 みなさんご存じのように誹謗中傷は、犯罪です。 脅迫罪や名誉毀損罪、侮辱罪等に問われる可能性があります。 刑法第222条(脅迫) 1 生命、身体、自由、名誉又は財産に対し害を加える旨を告知して人を脅迫した者は、2年以下の懲役又は30万円以下の罰金に処する。 2 親族の生命、身体、自由、名誉又は財産に対し害を加える旨を告知して人を脅迫した者も、前項と同様とする。 刑法第230条(名誉毀損) 1 公然と事実を摘示し、人の名誉を毀損した者は、その事実の有無にかかわらず、3年以下の懲役若しくは禁錮又は50万円以下の罰金に処する。 2 死者の名誉を毀損した者は、虚偽の事実を摘示することによってした場合でなければ、罰しない。 刑法第231条(侮辱) 事実を摘示しなくても、公然と人を侮辱した者は、拘留又は科料に処する。 法律を勉強したことのない方でもこれらの罪については、聞いたことがあると思います。 誹謗中傷はその内容によって脅迫罪にも名誉毀損罪にも侮辱罪にもなりえるのです。 もちろんこうした刑事手続きの他にも民事事件として損害賠償請求をされる可能性があります。 こうした法律が先か、あるいは倫理観が先か…通常は倫理観が先行し、それにあわせる形で法律が作成されたのだと思います。 そして、この倫理観(あるいはそれに基づいて作成された法律)に従って行動する結果、私たちは、面と向かって他人に対し、誹謗中傷をすることはそう多くないと思います。 例えば、「死ねよ」「生きている価値ないよ」「消えろ」「殺す」等の発言をおふざけの場ではないところで直接誰かに言う機会はそう多くないでしょう(もちろん、おふざけなら許されるといういう意味ではありません。 これはなぜですか?と尋ねたら皆さんはどのようにお答えになりますか。 相手が傷つくから、自分がされて嫌なことは人にしちゃいけないと思うから、犯罪だからといったところでしょうか。 もっと踏み込んだ回答としては、「そんな事をいう人だと周りに思われたくないから」、「ひどいことを言って皆に嫌われたくないから」というのもあるかもしれませんね。 いずれにせよ「誹謗中傷はしてはいけないこと」という倫理観は皆さんの中にあると思います。 インターネットで外れるタガの正体 Face to Faceの世界でこうした倫理観というタガを持ち合わせている人が(同一人物が!!)、行っているはずのTwitterやInstagram等のSNSでは絶えず喧嘩が起こっています。 最近では「#さよなら安倍総理」「#さよなら福島みずほ」などというハッシュタグをつけた投稿を議員さんが行い、それを受けた一部の一般市民の方が誹謗中傷のコメントにこのハッシュタグを添えて投稿をし、次第に政治の本筋と外れた投稿まで行われ、Twitter上で誹謗中傷合戦が繰り広げられています。 芸能人がブログ等に料理をアップロードすれば、それに対して「手抜きだ」「子どもの栄養考えてるのか」「まずそう」などのコメントが殺到します。 お笑い芸人のスマイリーキクチさんは、過去のある殺人事件の犯人(関係者)だと言うデマをインターネット上に流され、誹謗中傷や脅迫を受け続けていました。 こんなことがFace to Faceの世界で起こりえますか。 会社の社長に対して「さよなら社長」といきなりお伝えしますか。 あなたの知人の誰が食卓のお写真を見せてくれたとき「手抜きだね」「まずそうだね」などと言いますか。 見ず知らずの人に対して、事実に反し「お前あの殺人事件の犯人だろ」などと言いますか。 「あいつ人殺しだから」なんて噂を流しますか。 言いませんよね。 Face to Faceの世界で誹謗中傷をストップさせているタガ(倫理観)が、インターネットの世界になると途端に外れてしまうのは何故でしょうか。 明確な答えはわかりません。 これだ!という正解はないかもしれません。 しかしながら大きな原因となっているのは「匿名性」ではないでしょうか。 匿名性 先ほどFace to Faceの世界で誹謗中傷がなぜ少ないのかという問いに対する答えとして、相手が傷つくから、自分がされて嫌なことは人にしちゃいけないと思うから、犯罪だからという答えを挙げました。 本当にこれだけであれば、インターネット上の誹謗中傷も存在しないでしょう。 本当にそう思っている方は、インターネット上でも誹謗中傷はなさらない方だと思います。 では、その後に挙げた理由である「そんな事をいう人だと周りに思われたくないから」、「ひどいことを言って皆に嫌われたくないから」という点はいかがでしょうか。 インターネットの世界は匿名で情報の発信を行うことができます。 要するに「あの人あんなこと言う人なんだね、ひどい」と指さされることがないのです。 誰に「死ね」と言おうが「あなたの作ったご飯まずそうだね」と言おうか「おまえ殺人事件の犯人だろ」と言おうが、それを言っているのがあなただということが、一見すると誰にもわからないのです。 そして、わからないのならば、誰に何を言っても、自分の評価を下げることはありませんから、言いたい放題になるわけです。 そもそも他人を攻撃する方の心理というのは、他人に影響を与えたいという自己顕示欲だったり、攻撃されるまえに他人を攻撃しておこうという自己防衛本能だったりするようですが、少なくともインターネット上では自己防衛本能というよりは、自己顕示欲が強く影響していそうですよね。 インターネットの普及によって、色々な情報が発信できるようになると、いくら情報を発信しても自分が発信した情報は、その他の情報の中に埋もれていきます。 その中で、エッジの効いた発言をすれば、誰かが自分の意見に目をとめてくれる、自分が存在していることを実感することができる、と考えるようです。 年功序列から実力社会に変化していく中で、現実世界で自然淘汰されかねない自分の存在をなんとか「あるもの」として残すためにすがるような思いでインターネットで発信をしているのかもしれません。 そしてその発信は「匿名性」という防護服で守られているのです。 そう考えると多少の過激発言の真意は理解できる気がします(決して許されることではありません。 ) もちろん法律上、その匿名性はいとも簡単に丸裸になるわけで、そういうお話はで記載させていただいているので、そちらをお読みください。 意気揚揚と身にまとっている匿名性という防護服はいとも簡単に脱がされてしまいますよ、というお話です。 どうすればいいのか これまで、インターネット上での誹謗中傷の実態とその背景について考察してきました。 それでは私たちはどうすればいいのでしょうか。 被害者に対する理解 匿名性に守られて(いる気になって)、言いたい放題をしている状態について、相手にするな、放っておけ、相手にするから調子にのるんだ等というのは簡単です。 でも言われている方の身になってみましょう。 本当は1人が何人にもなりすまして書き込んでいるかもしれないのにも拘わらず、受け手としては不特定「多数」に非難されているような気持ちになります(実際は、ほんの数%の方の書き込みのようです)。 自分の行動がこんなにも世間に否定されてしまうのか、よかれと思ってした行動がこんなにも批判されてしまうのか、止まらない「多数」による誹謗中傷… 心身ともに疲弊してしまいます。 それを放っておけ、相手にするなというのはあまりにもかわいそう過ぎます。 あるいは、同じ「殺すぞ」という言葉でも本気なのか、ふざけているのかは直接ならばわかります。 もちろん直接誹謗中傷されるということもとても辛い出来事なのですが、インターネットでの誹謗中傷は誰に言われているのか、何人に言われているのか、どんなテンションで言われているのか、全くわからないのです。 自分の味方はいないんだ、自分は皆に嫌われているんだ、自分の居場所なんてないんだ…そんな心理状態になってしまうことも十分にありうると思いませんか。 インターネット上での誹謗中傷は、Face to Faceの誹謗中傷よりもある意味残酷です。 今回の木村さんの件に限らず、芸能人の方に対する誹謗中傷については、「テレビに出ているから仕方がない」「傷つくくらいならでるな」などの反論があるようです。 芸能人の方も人間です。 テレビに出ていると、傷つかない心を手に入れることができると思っているのでしょうか。 仮に不快に感じたとしても、それをご本人に直接お伝えする意味がどこにあるのでしょう。 傷つける意味がどこにあるのでしょうか。 芸能人の方々と私たちは、テレビ等のメディアに出ているか、そうではないかの違いであって、傷つけて良い人とそうではない人という違いはありません。 そもそも傷つけていい人間などいません。 加害者側の心理 他方で加害者側は、匿名性に守られた気になって、お相手がどんなに傷ついていてもその様子を見ることはありませんし、自分以外の方も同様の書き込みをされていることがわかると、そのお相手が命をおとされたとしても、自分のせいじゃない、と殺した意識すらもたないのです。 リモートによる行動がゆえに、自分が行った行動の重さを認識することができないのです。 法の不備 現在、匿名性のインターネットでの発言を罰するためには警察による発信者情報開示か、裁判所で発信者情報開示請求の手続きをする必要があります。 実際、権利侵害性のある書き込みに対しては、誰が書いたのか一般の方が思っている以上に簡単に丸裸にすることができますが、手間はかかります。 また、専門的な分野なので、取り扱っている弁護士も限られていますし、弁護士に依頼すれば(通常、依頼が必要でしょう。 )費用もかかります。 ようやく加害者本人にたどり着いたとて、損害賠償請求をした結果、金銭的な解決で終了…傷ついた心はいえません。 私たちの行動を制御している倫理観というものは、長い歴史の中で醸成されてきた賜物です。 しかし、あまりにもすごい勢いで時代が変化しているがゆえに、この時代の流れに倫理観が追いつかず、倫理観が醸成されていないがために法による規制も追いついていません。 通常は確立した倫理観に基づいて法律を作成するという流れなのでしょうけれども、インターネット犯罪に対しては、それでは遅すぎます。 倫理観の醸成を待っていると、その間にもより多くの犠牲者が出てしまいます。 そうした事態を防ぐためには、法による刑罰規定を強化し、倫理観を鍛えていくという通常とは逆の流れをとるべきなのではないかと思います。 例えば、インターネット上での誹謗中傷に対する刑罰を通常よりも重くする、あるいは、損害賠償として支払うべき金額の相場をより高くする等です。 現在匿名性のある書き込みから個人を特定する手続きは、多くの場合、発信者情報開示請求の手続きによる必要があります。 これはプロバイダー責任制限法という法律にもとづいて行われる手続きなのですが、現在、より簡易に発信者情報を取得することができるようにするためにこの法律の見直し(法改正)が検討されているようです。 この法改正が一刻も早く実現し、より容易に個人の特定が可能となる社会、そしてそれによって、インターネット上での発言の重みを皆が認識する社会、そういう倫理観が醸成される社会、その実現を願ってやみません。 そして私自身、単にその実現を願うだけではなく、少しでも皆さんにインターネット上での誹謗中傷が犯罪であることをおわかりいただけるよう、情報発信を続けていこうと思います。 お亡くなりになった木村花さんのご冥福を心よりお祈り申し上げます。

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ネットで誹謗中傷をしたらどんな罪に問われるのでしょうか?

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SNSでは、誰でも気軽に発言ができることから、世界中で多くの人達に利用されています。 しかし、便利で気軽が故に、やってはいけない行動を取ってしまう人も少なくはありません。 有名な例として 「人の悪口を書き込む」、 「バイト先の飲食店にある冷蔵庫の中に入った自撮り写真を面白半分でSNSに挙げてしまう」などが該当します。 これらの行動は、一歩間違えれば犯罪行為となり、自分自身の人生に大きな影響を及ぼしかねません。 また、上述した内容は一例に過ぎず、SNSで犯罪に該当する行為は他にも多数存在します。 そういうわけで今回は、SNSの活動において法律が絡んでくる罪および、NGな行動例を紹介いたします。 気になる人は、ぜひ目を通してみてください。 個人情報とは言葉の通り、個人を特定できる情報を指し、指名や生年月日、年齢など、全般が該当します。 もっと細かく言いますと、住所や勤務先、電話番号、マイナンバーなども個人情報に入りますね。 もし、個人情報を相手の許可もなく勝手に掲示した場合、プライバシー権侵害となり、不法行為として成り立ちます。 また、プライバシーを侵害した行為として名誉棄損罪などに問われる可能性があります。 個人情報の流出・肖像権の侵害 肖像権とは、自分の顔や姿を無断で写真撮影されたり、それを公表されたりすることを拒否する権利です。 プライバシーの侵害と似ている部分はありますが、こちらは自分が写っている場合限定ですね。 芸能人はもちろん、知人の画像を許可なく撮影し、それをSNS上に挙げてしまえば肖像権の侵害として罪に問われてしまいます。 度が過ぎた悪口・誹謗中傷は、名誉棄損罪や侮辱罪、業務妨害罪などに該当する。 第三者の個人情報を許可もなく公開した場合、プライバシーの侵害あるいは肖像権の侵害に該当する。 わいせつ物の画像・動画をSNSに公開した場合、他人はもちろん自分のであっても、わいせつ物頒布罪に問われる。 音楽や映像の違法アップロード及びダウンロードは、著作権の侵害に該当する。 このように、自分の中では軽々しいと思った事でも、一歩間違えれば犯罪行為となってしまいます。 SNSは匿名だからバレることはない、と思う人もいるでしょう。 しかし、警察が本気で動けば状況は一転。 コンテンツプロバイダや接続プロバイダを経由すれば個人情報の特定は可能です。 ツイッター運用コンサルタント。 正しい情報発信のあり方を伝える専門家。 親切・丁寧な指導に定評あり。 かつて、ツイッター上でのトラブルにより精神を病み、1000フォロワー目前だった以前のアカウントを消去する。 しかし、ツイッターの運用方法を改めて学んだ結果、その後再開設したアカウントにて、わずか2か月後に1000フォロワーを超え、以降1か月でフォロワーが約1000人ずつ増となる。 そして、そのような自身の原体験に基づき、2018年12月よりツイッター運用コンサルタントとして活動を開始。 、「1週間でフォロワーが100以上増えた」、「ツイッターから、自分が経営するヘッドスパサロンへの来店に繋がった」など、多数の素晴らしい成果を出された方々を輩出するまでとなる。 コンサル実績累計170件。 (2020年5月27日現在) SNS上でのいじめや誹謗中傷をなくすべく、正しい情報リテラシー及びコミュニケーションの本質を伝えることを使命に、ツイッター運用コンサルタントとしての活動に従事している。 関連記事• コメント.

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