藤原季節。 藤原季節

藤原季節とは

藤原季節

そしてその公園を見つけたのだ。 その公園の入り口には木々が立っており、その奥に野原が広がっていた。 その野原には多くの人がいて、それぞれが思い思いの過ごし方をしているのが木々の隙間から見えた。 私はなぜか胸がつかれるような思いで、その木々の間をゆっくりと進んでいった。 野原が近づいてくるたび、私は木々の間から見えるこの景色がまるで自分の回想であるかのような錯覚に襲われた。 そして私は野原の真ん中を通る一本の長い道に出た。 その道を一歩ずつ進んでいく私の周りを、街の人々が生きていた。 私はかつてあの子どものように走り回り、あの恋人たちのように腕を組み、あの家族のように笑い合った。 歳を取った私がこの世を去るときに、神様が最後の若かりし時間をくれたのかもしれない。 その姿が今の私で、街の人々は私の走馬灯。 そして私の手元にはかすみ草が揺れている。 2019. 26 hisの中で好きな台詞がある。 このシーンはhisを試写で観た人からも最も感想が多い。 迅が自分がゲイであることを白川町の人たちに話すシーンだ。 その台詞は書いちゃいけないのかもしれないけど、世界を敵のように決めつけて自分が心を閉ざすのではなく、自分から心を開いてみるべきだったと迅は話す。 誰かに好きになって欲しかったら、まず自分がその人を好きにならないと。 これは僕自身、演出家の加藤拓也にも言われて大切にしてること。 『貴方なら生き残れるわ』という高校バスケの舞台をやった時、キャストは男性だけが30人以上がいた。 高校生たちの話で、新入生役のキャストたちは稽古が始まって少し経ってから合流することになっていた。 先に稽古に入っていたメンバーはバスケの練習も何度もしていたからすでに打ち解けあっていた。 その新入生を迎えたとき、やっぱりそこに少しの溝が生まれた感覚があった。 新入生役のキャストは試合のシーンもないのでバスケの練習に参加する必要もなく、一緒に過ごす時間も減っていった。 俺たちは「あんまり馴染んでこないよね」なんてことを言っていたら、加藤拓也に怒られた。 「自分が相手を好きになってないのに、好きになってもらえるわけない」そう言われた。 「好きになって欲しかったら自分から好きにならな」 誰かを好きになるって難しいことだと思うし、でも大切なことだと思う。 人を好きになるためにはまず自分の心が人を好きになれる状態でないといけないし、相手の素敵さを発見できる状態でないといけない。 そのヒントはやっぱりスマホの中には無くて、自分の目で見て感じていないといけない。 一目惚れされる時というのは自分が一目惚れしている時なんだと思う。 誰かに愛されたいと思ったら、まず自分が愛を持たないと。 自分の作品を愛してほしいと思うならまず自分がその作品を愛さないと。 自分が作品に立ち向かう時、どれだけその作品を愛していられるかは僕にとって結構大切なことだった。 2019年は多くの作品に関わらせていただいたけど、物語の中心になる人物を演じる機会をやっと得ることが出来て、そのとき作品に対する愛をどれだけブレずに持っていられたかが自分を支えたと思う。 作品に恵まれた。 やっぱり心が折れそうなときはあったから。 2019年に撮ってきた作品は1月から早速公開が始まる。 1月のスケジュールを書いておく。 1月18日から二週間、池袋のシネマロサで始まる主演映画『鼓動』。 品田誠監督作。 シネマロサではhisと同時上映ということになる。 シネマロサで皆に会えるチャンスがこの時期たくさんある。 走り回る忙しい1月になりそう。 鼓動のことも改めてブログに書こう。 平成の終わりに撮った俳優としての始まりの映画、ずっと大切にしたい映画。 鼓動初日の1月18日の夜にもイベントがある。 新文芸坐『すじぼり』オールナイト。 1話〜8話まで、原作すじぼり完結まで一気に見れるというクレイジーな企画。 ハロウィンの夜に小林勇貴とのトークショーですじぼりチームの人たちに頼み込んだら本当に実現してしまった。 同世代の俳優もすじぼりオールナイトを知って、これは行きたいと言ってくれた。 きっと皆すじぼりを1話からチマチマ観る心待ちになれなくてオールナイトを待っていたんだよね、そうだよね、一気に観たいんだよね。 それは・・・楽しみだねええ🤣🤣🤣 そういえば1月18日は誕生日だ。 新しい一年の幕を開けられるように、鼓動とすじぼりで誕生日を迎えたい。 デカくて鋭い鼓動とすじぼりで。 1月21日、22日は春の朗読。 これは自主企画でやってる舞台で、前回の秋の朗読の好評や反省もあって、ずっと次回を狙っていたんだけど、この忙しいタイミングであえて朗読をやりたいと思った。 なぜこのタイミングにあえて朗読をやろうと思ったのか、そして冬に春の朗読をやるのかはまた改めてブログに詳しく書こうと思う。 翌日の23日からは舞台『誰にも知られず死ぬ朝』の稽古が始まる。 加藤拓也作、演出。 そして1月24日からは『his』の劇場公開が始まる。 なんで朗読をやってるのかと言えば、前回のブログにも詳しく記したけど、まず単純に僕の憧れがある。 宮沢賢治を大声で読んだら気持ちいいだろうなぁというピュアな憧れ。 そのピュアな気持ちに呼応した仲間が今回は7人も集まってくれた。 濃ゆいメンバーが集まったので賑やかになりそう。 このことはまたブログに書こうと思う。 朗読だからといって堅いものではないし、みんなの楽しみになるような公演にしたいので、いっぱい遊べたらなと思うし、自分が宮沢賢治やシェイクスピアの作品に対してどれだけ愛や責任を持てるかは本当に勝負だと思ってる。 勝つか負けるか楽しみ。 来年は朗読できるかわからないし、朗読をやるときはロビーで皆と話せるので自分にとってナイスなチャンスだと思ってる。 本当はhisが公開した後に直接感想聞きたかったけど、ぜひ観る前に会いにきて話したいです。 2019. 28 物語が消滅していく時代に違和感を覚えている。 自分の中からも物語が消滅しかけていたことに気づいた。 その逃げ場として春の朗読をやろうとしていたがそれは間違いだった。 物語を失うと想像力を失っていく。 想像力を失うと人に優しくすることが出来なくなる。 ご飯の味もしなくなる。 お米がたくさん食べられることも当たり前だし欲しいものがなんでも手に入るのも当たり前になり、頭が真っ白になるような喜びも愛情も、胸が痛くなるような怒りも哀しみも感じられなくなっていく。 それが物語を失っていくということだと俺は本気で思っている。 俺は意志が弱いから、同世代の作家や監督や俳優たちよりも強くないから、こういうことを時々文字にしないと心が折れそうになる。 2019. 30 誰かのために。 そういう気持ちでいるとプレッシャーに押しつぶされそうになって、自分はなんで朗読をやりたかったんだっけって悩んだ。 すごいことがやりたい見たことない景色を表現したい目立ちたい、そんな気持ちだけでいると途端に想像力が止まってしまって、何もできなくなってしまった。 12月29日の稽古納めの前日も、明日どうすればいいんだろう、なにも演出思いつかないし、どうしようって真っ暗な部屋でロウソクの炎眺めてた。 それで自分が子どもの頃から好きだった映画見たりしてみて「稽古をやめよう」と思った。 自分が自分の利益とか、したいやりたいそんなことのために稽古をしても自分の心は何も動いてくれないんだと知った。 もっと皆を信じてみよう、みんなの話を聞いてみよう、みんなの心に触れてみよう、そんな稽古にしたいと思って、関係ない本とか稽古場にばらまいて、たまたま拾った本の一行だけをメモしてそれで物語を作るっていうゲームをしたり、自分たちが好きな物語を紹介したり、くじ引きで当たったメンバー同士で写真撮ったりした。 本当に素敵なメンバーが集まったなと感動した。 自分が朗読でやりたいことが少しわかった気がする。 自分は物語を持っていられる俳優になりたい。 やっぱり俳優でいたい。 その気持ちが誰よりも負けてない。 誰かのためにとか、周囲の期待とか、そんなことのためじゃなくて、自分が何に感動して何を見て何を伝えたいのか、それを丸裸の心で表現できる場所を手に入れたかったんだ。 俳優として自分の身体で自分の声で空間を埋めたかったんだ。 苦しんで苦しんで、そのことがわかった瞬間、心が晴れた。 ブログ書かなきゃ書かなきゃって思ってずーっと書けずにいて、なのに心が晴れた瞬間、言葉が止まらなくなった。 自分が好きだった映画が、映画の台詞が蘇ってくる。 みんな年の瀬の夜をどう過ごしてるんだろう。 強く生きてる。 「ガキはガキなりに、考えて生きてんだよ」 考えて生きてるんだな。 孤独で切ない年の瀬の夜を、それぞれの夜を越えていくんだな。 2019. 31 夢から目覚める。 夢の中は学校の教室で、クラスは文化祭かなんかで盛り上がっていた。 みんながゾンビの仮装をしていた。 俺はその空気に何となく馴染めずにいる。 でもクラスの人は俺のことをどうやら好いてくれているようで、向こうは俺のことを知っているのに、俺は知らない。 もう高3なのに、クラスの人や廊下にいる人は知らない人ばかり。 俺はある喧嘩に巻き込まれてしまって、相手に手を出してしまう。 それから、その責任を追及されて廊下の端で不良たちに詰め寄られてしまう。 首元に小刀のようなものを突きつけられて謝れと言われる。 俺は恐ろしくなって謝る。 でもそのあと、本当にこれでいいのかと思う。 後にどうなってもどんな怖い目にあっても、ここでナメられたままでいいのかと思う。 そして階段を降りようとするその不良の背中にドロップキックをかます。 殺してしまったかもしれない、そう恐れながら俺は階段を駆け下りて学校の外へ向かう。 そこで目が覚める。 ブログを書かなきゃって思ってこうして25日あたりから文字を書いていたけど全くしっくりこなくて、結局その経過もまるごと載せてみることにした。 自分の迷走ぶりがけっこうわかる。 その文章を誰かに読んでもらうために書いた文章が次第に自分の書きたい文章に変わっていってる。 自分の中で裏と表が重なっていって、バラけそうだった藤原季節がまとまっていって、12月31日を迎えることが出来た。 俺は裏と表がたまにバラけそうになってしまう。 自分という人間が何者か見失いそうになる。 バラけない人もいる、そういう人はスターだ。 このまえ松田翔太さんに言われた。 「日本中友達にしちゃえばいいんだよ、友達なんてコロコロ変わらないだろ?」自分もそうなれるようにギリギリまで食らいついている。 今朝見た夢はなんだったのかわからないけれど、そんなに嫌な気持ちはしない。 きっと今の自分、そしてこれからの自分を表してるんだと思う。 この夢の話は、文章だけ見ると怖い話だけど、実際は夢の中にも少しだけ登場人物がいる。 俺が逃亡するときに助けてくれたやつ、クラスの中で俺を好きになってくれたやつ、担任の先生や憧れの人。 昔から夢に出てくる人は好きになりやすい性格だけど、だからその人たちの登場もあって、目が覚めたときは清々しかった。 ドロップキックなんて夢の中でしか出来ないしね笑 来年は確実に激動の一年になる。 それは自分にとっても、日本にとっても。 想像もつかないことが一年後には確実に起きてる。 自分にとっても、日本にとっても。 価値観も急速に変わってゆく。 hisを経て、ジェンダーの問題に関わらず、今の日本で急速に変わっていく価値観を見つめたし、理解できないことや古い価値観に傷つき、苦しんだ。 その激流の2020年の中でいかに自分を見失わずにいられるか、それは物語を持っていられるかどうかだ。 伝えたいことがあるかどうか。 忙しさは物語を消滅させてしまう。 身を粉にして役を演じるということは誰かの物語に没入してゆくこと。 そうすることで自分は磨耗し空っぽになってゆく。 でもそこで本当に大切なものを守り続けてゆけるか、そうじゃないと本当に演じたい役に辿り着くことは出来ない。 消耗して、消えてゆく。 12月25日のクリスマス。 主演映画の撮影で仕事納めをしたとき、全て失うと思った。 信頼も、尊厳も。 東京に戻って、何をすればいいのか絶対わからなくなると思った。 怖くて怖くて涙が止まらなかった。 一つの作品に本気で関わるってそれぐらい怖いことだと知った。 何も特技がない足も速くなかった自分。 何もかもが満たされていて欲しいものが手に入るこの時代に、頭が真っ白になるような喜びや哀しみをどう味わってゆくのか。 俺たちはゾンビじゃない。 自分にだってできること、生まれ落ちた理由があるはずだ。 ずっと、ずっと考える。 くだらないと言われても考える。 2020年はその答えが少しだけ出るはずだ 藤原季節 本はけっこう好き。 でもたくさんの量を読むわけじゃないからあま り「本が好きです」とは言わない。 でも同じ本を何度も読む。 中学生の頃、夏目漱石の『こころ』に出会った。 授業で教えてもらったのだ。 学校の授業のことはほとんど忘れてし まったけど、『こころ』の授業のことはよく覚えているし、教えて くれた女の先生のことも覚えている。 当時の僕は反抗期の真っ最中 で、親や大人や、とにかく大人という存在に対して反抗ばかりして いた。 「あれをしてはいけません」 「なんでですか」 「これをしてはいけません」 「なんでですか」 聞き返すだけならまだしも、やるなと言われたことを実際にやって しまうからタチが悪い。 『こころ』 を教えてくれた先生にも毎日のように反抗していた。 ある日の放課 後、僕は担任の先生に呼び出された。 呼ばれた場所に行くと、 そこには僕の母親と、その女の先生がいた。 授業中に僕が放った心 ない一言に大変傷ついたというのだ。 僕はその時になって初めてそ の先生がそこまで傷ついていたのだということを知って後悔した。 しかし、なんで担任の先生や母親をいちいち連れて来るんだ、言い たいことがあるなら直接言えばいいじゃないかとも思って、謝りは したのだがその後この先生との関係はギクシャクしたままになって しまった。 あれから10年以上が経ったけれど、その先生が今どこで何をして いるのかも知らない。 ただ、あなたに教えてもらった『こころ』 のことをずっと覚えてます。 このブログを読んでるはずもないけれ ど、そう伝えることが出来たらなあ。 19歳の時に上京して役者を始めた僕は、その膨大な時間を持て余 していた。 とにかく時間だけが無限に存在していた。 時間というや つは予定が入ってる人だけが感じられるもので、予定が無い人に時 間という概念はない。 そして小学校や中学校の教科書に載っていた文学を再び手に取るよ うになった。 古本は安く手に入る。 宮沢賢治の『よだかの星』や梶 井基次郎の『檸檬』に出会ったのもこの時期である。 いつか宮沢賢 治が書いた台詞を大声で叫びたい、そんな漠然とした想いはこの頃 からあった。 「お日さん、お日さん。 どうぞ私をあなたの所へ連れて行ってくだ さい。 灼けて死んでもかまいません。 私のようなみにくい身体でも 灼けるときには小さなひかりを出すでしょう。 どうか私を連れて行ってください」 26歳になって、最近の僕には予定がある。 だから時間もどんどん 進んでいく。 たくさんの作品や人と深く関わる中で、自分は何がし たいんだろうとか、自分には何が出来るんだろうとかそんなことを よく考えるようになった。 東京ランドマーク、中村屋酒店の兄弟、のさりの島、すじぼり、h is、鼓動。 上半期は本当に燃え尽きるまで演技させていただいた。 そして本当 に人と深く関わって、再会を約束して別れた。 そしてまた一人にな った。 出会った作品や皆を振り返ってみたら、皆が信じてくれる藤 原季節がちょっとだけ立派に思えた。 こんなに全力で人と関わった の初めてだった。 でも、俺が信じる藤原季節はなんだろう。 そんな 訳もわからないことも考えた。 自分は自分とどう関わることが出来 るんだろう。 スクリーンの中の自分ではなく、自分自身。 監察医朝顔で出会ったスターの人たちは本当にカッコよかった。 皆 が自分自身の力を信じて表舞台に立っているように見えた。 だって 信じてないとあのステージに立つことは出来ないから。 朝顔の放送 期間中、本当にたくさんの災害や事件が日本を襲った。 朝顔はまる でリアルタイムでその内容を日本中に届ける決断をして放送された テレビドラマだった。 僕はそのことにけっこう衝撃を受けて、テレ ビの力を改めて知ったし、そのプレッシャーの中で真ん中に立つキ ャストやスタッフを尊敬した。 この人たちのレベルにいくには自分はまだまだだと痛感した。 それ でも自分にしか出来ないことを見つけたかった。 誰かに届けたいと いう気持ちと、それから自分自身ともっと関わりたいという気持ち。 ある夜、僕は三鷹の駅前でサックスを吹く青年を見つけた。 会社帰 りの人たちなどが行き交う夜の駅前、そのサックスの音色は綺麗で 、僕は近くに腰掛けてその風景をしばらく眺めていた。 すると少し 離れたところに、買い物を終えた1人のおばあちゃんが座っていた。 そのおばあちゃんは静かに無表情でそのサックスを聴いていたの だが、その表情に僕の心を打つものがあった。 少し寂しそうにも見 えるそのおばあちゃんにはどんな人生があったのだろう。 サックスの音色を聴きながら何を想っているのだろう。 あるいは何 も考えていないかもしれない。 僕は青年の音楽が羨ましかった。 自分と関わることで、知らず知らず誰かの人生に関わっていること に深い感動を覚えた。 もし自分に楽器を演奏することが出来たら、 すぐにでも街に立つだろう。 でも僕は楽器を演奏することが出来な いし、それに音楽をやりたいともあんまり思わない。 夏休みに一週間、札幌の実家に帰った。 僕の母親はちょうど働いて いた職場を辞め、次の職場に行くまで長めのお休みの最中だった。 僕の母親はほんとうに働き者だ。 家にいる時も、夜の晩酌の時間ま で殆ど座ろうとしない。 ご飯の支度やら洗濯やら掃除やらずっと何 かをしている。 「母さんも座りなよ」とか「母さんも食べなよ」っ ていつも言ってる。 そんな母親も、妹が就職してひとり立ちして、 それから長いお休みを突然もらったものだから、ついに暇になった。 僕は母さんが昼寝している姿を初めて見た気がする。 これまでに も見たことはあるのかもしれないが、あんまり記憶にない。 記憶にあるのは「ただいま」って学校から帰ってくると、 正座して洗濯物を畳みながら「おかえり」という姿。 「 母さんも昼寝するんだね」と僕が嬉しそうに言うと、笑って「 頑張って昼寝してるのさ」と言った。 僕は頑張って昼寝をする母親の姿を見て、もっとたくさんの楽しみ を与えられるように東京で頑張ろうと思った。 それから札幌に帰った時に、もう一つ印象的なことがあった。 友人 の子どもに会いにいったのだ。 友人のこどもはすでに小学生で、僕 は子どもと遊ぶのが好きだからたくさん遊んだ。 でもその中で、子 どもとの間に共通言語が少なくなってきてるのを感じた。 僕はiP honeを持ってないから、携帯ゲームとかをやったことがない。 初体験の携帯ゲームはめっちゃ面白くて、親指のタップだけで記録 を競えるシンプルなものだった。 そのゲームでひたすら勝負をしな がら試しに「ねえ漫画とか読まないの?」と聞いてみたら「持って ないから読まない」と言っていた。 そのかわり「ねえスタンプ70 個以上持ってるの!見る?」とスタンプをたくさん見せてくれた。 僕はそのたくさんのスタンプを眺めながら、このスタンプや親指一 つで出来るゲームの記憶はこの子の中にどれだけ残るんだろうと思 った。 これらはこの子の原体験になり得るだろうか。 いやそれとも このスタンプは僕らがシールやカードを必死に集めていたのと同じ なのかもしれない。 この子が大人になったとき、将来の道を選ばな きゃいけなくなったとき、僕はきちんとアドバイスしてあげること が出来るだろうか。 「好きなことを探せ」「夢を見つけろ」今の子 たちが大人になった時にそんなアドバイスをするのはなんだか酷な ように思えた。 東京に戻った僕は、文学の朗読を始めようと思った。 それが僕が唯 一出来る会話だと思った。 僕と関わってくれる皆との会話、 そして自分自身との会話。 吹けないサックスのかわりに本を読むの だ。 それらの物語はきっと何かしらの力になってくれる。 僕の力に なってくれたように。 昔を振り返って切なくなったり未来を夢見て 胸が高鳴ったり。 そしてその客席の中に、三鷹の駅前でサックスを 聴いていたおばあちゃんの姿や友人の子どもの姿を重ねるのだ。 それ は僕にとって素晴らしいことのように思えた。 だから今回は道端や 公園でもたくさんの人に声をかけてチラシを配った。 たくさんの老 夫婦や子どもたちや若者とも知り合いになって、とても楽しかった。 路上で僕らの歌や話を聞いている人たちのあの表情に出会うこと が出来ただけでも幸せだった。 いつかは地方にも行って日本中でたくさんの人たちと関われたらと 思っている。 もしかしたらいつかはその客席の中に、僕に『こころ 』を教えてくれた先生の姿があるかもしれない。 そんな奇跡、 あるはずもないけど、今は少しだけ希望を感じてしまう自分がいる のだ。 そしてこの公演が終わったら僕はまた映画の撮影に入り、絶望に立 ち返る。 そういうやり方ならこの長い人生を生きてゆけるかもしれ ないと思った。

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藤原季節

藤原季節

来歴・人物 [ ] 出身。 高校卒業後、東京の大学に進学すると言い上京。 本当の目的は俳優になると決意したからで、事務所も住む場所も決まっていなかったと後のインタビューで語っている [ ]。 小劇場の舞台に立つ毎日の中、の自主制作映画『』に出演。 同作は2015年、日本映画スプラッシュ部門作品賞 を受賞するなど、数々の賞を受賞するヒット作となった。 2013年9月21日、初のワークショップオーディションでと出会い、500名以上の中より選ばれ所属となる。 に憧れて6歳から剣道を始め、二段を取得。 過去に多くの成績を残している [ ]。 出演 [ ] 映画 [ ] 2014年• (監督) - 平一也 役• (監督)• ACTOR 土屋哲彦監督 2015年• (監督)• 監督 - 大石肇 役 2016年• (監督) - カネダ 役• (監督)• (監督)• 監督 2017年• (監督)- キチタ 役• (監督/5月27日公開) - 栗田岳斗 役• (監督/8月26日公開) - 武蔵 役• (監督/秋公開予定) - 吉田ショウジ 役• (監督/公開日調整中)• 監督 2018年• (監督) - 三輪悟史 役• (監督)• (監督) - 役• ハード・コア(監督)• 中村屋酒店の兄弟(白磯大知監督) 2019年• (監督) - 遊園地の係員 役• (監督) - 青年 役• 東京ランドマーク• 「ACTOR」(土屋哲彦監督)• 鼓動(品川誠監督) - 主演・ミツル 役• ゆうなぎ(常間地裕監督) 2020年• (今泉力哉監督) - 日比野渚 役• のさりの島(山本起也監督) テレビドラマ [ ] 2014年• 『』 第10話(2014年12月6日、) 2016年• (2016年1月23日、) 2017年• 火曜ドラマ『』 第2話 - 第4話・最終話(2017年1月24日 - 2月7日・3月21日、) - 墨田新太郎 役• 第3話(2017年4月26日、フジテレビ) - 新庄 役• 第7話 (2017年5月23日、・フジテレビ) - 川上 役• 第7話(2017年5月29日、フジテレビ) - 都倉忠仁 役 2018年• 第4話(2018年7月28日、 - 杉本健一 役• 第7話(2018年8月23日、フジテレビ) - 馬渕健太郎 役• season17 第9話(2018年12月12日、) - 敷島純次 役• (2018年12月19日、) 2019年• 第4話、第7話 - 第10話、最終話(2019年2月2日、2月23日 - 3月16日、3月30日、テレビ東京) - 清水 役• 第3話(2019年4月27日、)• (2019年6月21日 - 8月23日、) - 主演・滝川亮 役• (2019年7月8日 - 9月23日、フジテレビ) - 沖田宗徳 役• (2019年11月3日 - 12月22日、NHK・BSプレミアム) - 井上京介 役 舞台 [ ] 2015年• 『青い瞳』(作・演出:)@シアターコクーン• 『二度と燃えぬ火』(構成・演出:札内幸太)@APOCシアター 2017年• 『まゆをひそめて、僕を笑って』(作・演出:)4月20日 - 4月23日 横浜赤レンガ - 主演 2018年• 『密やかな結晶』(作・演出:)• 『貴方なら生き残れるわ』(作・演出:)11月21日 - 11月25日 彩の国さいたま芸術劇場 小ホール - 主演 2020年• 『誰にも知られず死ぬ朝』(作・演出:) CM [ ] 2016年• 『dプログラム』「肌の気持ち」篇 ミュージックビデオ [ ] 2015年• 「」 2017年• 「明日メトロですれちがうのは、魔法のような恋」• 「いいひとどまり」 脚注 [ ] [].

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宮沢氷魚&藤原季節、ゲイ役に苦悩「初日迎えたくなかった」

藤原季節

本日1月18日、宮沢氷魚演じる主人公の元恋人を演じた藤原季節の27歳の誕生日に合わせ、初挑戦となる父親の顔が垣間見える新たな場面写真が解禁された。 『アイネクライネナハトムジーク』に続いて、今泉作品への出演となった藤原さん。 今回、誕生日を祝して解禁となるのは、6歳の娘・空(そら)と自転車の練習をするシーン、寝かしつけのために絵本の読み聞かせするシーンと優しいパパの表情が垣間見えるもの。 そして、休憩時間に娘役の外村紗玖良(さくら)と仲良く遊ぶメイキング写真の3点。 初主演の連続ドラマ「すじぼり」での刺青姿のハードな役から、ナイーブな青年役まで幅広く演じてきた藤原さんだが、父親役は今回が初挑戦。 子役との演技には苦労したのかと思いきや、持ち前の人懐こっさから初対面でも打ち解けた模様で、「僕、子どもが好きというか、好かれるんですよ」と自身でも語る。 撮影中は宮沢さんと外村さんと3人で、こたつで並んで寝たこともあったようで、3人のリラックスした空気感が自然な演技へと繋がっている。 「でも、さくらちゃんとはケンカもしました。 2~3日、もう口をきかない!みたいな。 僕が子どもですよね(笑)。 それで3日後くらいの学校でのロケの途中に、鉄琴を叩きながら仲直りしたんです」と打ち明け、外村さんの心をすっかりつかんだ様子だ。 先日行われた完成披露では、サプライズで外村さんの誕生日を祝う歌を披露するなど、役を離れても父親の愛情はそのまま持ち続けている人間味あふれる役者・藤原季節。 その確かな演技力と、役作りに対する熱さ、一本芯の通った男気は、多くの映画人からも高い評価を受け、映画、舞台、テレビと活躍の場を広げる2020年注目俳優のひとりとなっている。 『his』は1月24日(金)より新宿武蔵野館ほか全国にて公開。 《text:cinemacafe. net》.

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