怒り を くれよ。 怒りをくれよ

新曲「怒りをくれよ」が劇場版『ONE PIECE FILM GOLD』主題歌に大抜擢!GLIM SPANKYインタビュー

怒り を くれよ

Dreams Come TrueやMr. Childrenといったビッグ・アーティストが主題歌を担当してきた劇場版『ONE PIECE』シリーズ。 7月23日より公開の最新作『ONE PIECE FILM GOLD』で主題歌を担当するのは、松尾レミ Vo. と亀本寛貴 Gu. によるユニットGLIM SPANKYだ。 原作者・尾田栄一郎氏からのラブコールで実現したという今回の主題歌について、ふたりに話を聞いた。 松尾レミ はい。 もうびっくりしすぎて信じられなかったですね。 私たちの音楽を聴いていらっしゃるということがまず驚きだったんですけど、私たちはワンピース世代なんですよね。 小学校に入ったくらいでワンピースが始まったんです。 だからルフィは常に傍にいるような感覚のキャラなので、そのルフィたちが自分たちの音楽に乗って動くということがすごく光栄でした。 尾田先生が謎な人物すぎて、どんな方か分からなかったんですが、ロックがお好きで、GLIM SPANKYを聴いてくださっていてってことで考えていくと「だからこのキャラはこういう感じなんだ」とか「それでこういうキャラがいるんだ」とかロックとの繋がりも感じることができて、尾田先生ご自身がロック・スターのように感じるようになってきたことで、ワンピースの世界と自分たちのロックとが繋がるようになってきました。 その時点でバンド名は「GLIM SPANKY」だったんですけど、続けていきたかったのがそうもいかずにドラムと私だけになってしまって、メンバーを探してベースと今のギターの亀本が入って4人で活動してきました。 高校卒業のタイミングでバンドを辞める組と上京してバンドを続けるふたりとに分かれて、今に至ります。 亀本寛貴 僕の方が1学年上で、名古屋の大学に通っていたんですけど、 松尾が 東京の大学に行って音楽を東京でやっていきたい、ということで、大学を辞めて、改めて受験をして東京の大学に入って、2人で音楽活動を続けました。 上京当初はメンバーを探してもいたんですけど、「コイツと一緒にやっていきたい」って思える出会いには恵まれなくて。 だったらこのままふたりでいいよねってことで今の形態に落ち着きましたね。 松尾 曲作りも何かを決めるにしてもふたりで完結しちゃうので、いいか、ということでメンバーもサポートを入れてやっています。 そこは変わらず。 お互いに成長して先々で変わることがあるかもしれないけれど、基本的にはそれがカラーを作っているものだと思います。 ずっとそうやって作ってきているし、だからこそGLIM SPANKYの楽曲になると思うので、そこは譲れないですね。 昔、アマチュアのバンドを集めた亀田さんのイベントに出演させていただいたり、聴いてくださっていたこともあって、GLIM SPANKYの音を理解したうえでのプロデュースなんです。 本当に箇所個所で、例えば「サビの最後のこの部分をドラマチックにするためにコードを1コ足してみようか」とか、本当にそのくらいの変化で楽曲をワンランク上げてくれるんです。 なので本当にやりやすいですし、このひとさじでこんなに楽曲の印象が変わるんだ、ということを教えてくれた人ですね。 基本的なところを変えなくても、楽曲をキャッチーにしてくれる。 今回の「怒りをくれよ」には他にもいしわたり淳治さんがワード・プロデューサーとして入ってくださっているんですけど、それまでの私は「この言葉は使いたくない」とかって偏った選択をしてきていたのが、「言葉には罪はないし、どんな言葉でも伝わる歌を歌えば人には届く」ということを教えてくれたんです。 だから変なこだわりや殻を破らせてくれた人だなっていうのは感じています。 亀本 今回の「怒りをくれよ」と前シングル「ワイルド・サイドを行け」の2曲で亀田さんにプロデュースしていただいた以外は、全部自分たちでアレンジもサウンド・プロデュースもしているので自分たちなりのこだわりは強いんです。 だけど亀田さんはバンドの音をより良く変化させるためのアドバイスをしてくださる方なので、押し付けられることもないですし、たくさんの人に聴いてもらう曲を一緒に作業してもらうとすごく拓けていくんですね。 相性がいい感じがします。 ベーシストでもあるのでベースをブラッシュアップしてもらうなど、すごくいい影響をもらっています。 1stアルバムは「これまでの自分たちを知ってもらう」1枚だとしたら、2ndアルバムとはどのようなアルバムだと思われますか? 松尾 1stも2ndもなんですけど、「ロックってこれだけ引き出しが多いんだよ」ってことをどんどん世の中に紹介できるようなアルバムにしたいなと思って。 ロックって、一般的にはガツンと響く強いもの、と想像してしまうと思うんです。 反抗している、強い、戦っている、みたいな。 でもそれだけじゃないと思っていて。 フォークだったりカントリーだったり、ロックってもっと幅の広いものだし、反抗を歌うことだけがロックではなく、愛や平和が一番根底にあるうえでそれを実現できない社会への怒りを歌っているのがロック。 怒りだけがピックアップされてロックとされてしまうんですが、いちばん大切なのは愛であり、平和であり、希望なんです。 だからGLIM SPANKYは「怒りをくれよ」と歌っていますが、なぜ怒りが必要なのかというと、その怒りでステップアップしてもっと素晴らしい景色が見たいから、みんなを連れていきたいから。 その希望を歌っているんです。 そういうのを一貫して歌っていきたいですし、いい意味で普遍である歌詞を、と思っています。 それをちゃんと自己紹介できたら、と思って作った2作です。 どちらもロックを布教するアルバムですね。 そのアルバムに収録された「怒りをくれよ」はどんなアプローチで作っていったんでしょうか。 亀本 今回はお話をいただいて、書き始めた曲ですね。 最初はすごく意識して、全力で『ワンピース』の曲を作ったんですよ。 今のこの曲とは完全に違う曲で。 誰が聴いても「『ワンピース』だろ」っていうような曲で、それはそれですごくいい曲だったんですが。 松尾 「何故今ここでGLIM SPANKYを選んだのか」というお話をしていただく結果になりました 笑。 今までの『ワンピース』のイメージを変えたい、違う『ワンピース』を見せたい、と。 今までの、爽やかで青空で冒険に行くぞ!みたいなのではなく、カッコいい『ワンピース』を見せたいんだ、と。 歌詞も「松尾さんの感情を表に出すもので」と言われたんです。 さらに、GLIM SPANKY vs ONE PIECEくらいの見え方をさせたい、と言ってくださったので、好き勝手に作りました。 私、昔から「ルフィみたいだ」って言われてきたんです。 ずっと「ロックスターになる!」と言っていたり、夢物語みたいなことでも口にし続けてきて。 そんな自分の想いが溢れた歌詞を尾田先生が「すごくいい」って言ってくださったことで、自分がやってきたこととルフィが繋がったんですね。 全ては繋がっている、と思えたし、書ききれたし、歌い切れたと感じていて。 お互いの想いが相互作用して、とてもいいコラボになったなと感じています。 亀本 楽曲面ではロックだったり、エレキギターの音がカッコいい!って思ってもらえるような音にしたかったんですね。 ロックスターがギター・ソロでギタリストに寄っていくようなアクションやカッコよさを出したくて、それはギターのアレンジで意識しましたね。 たくさんの人が触れるカッコいいロックに仕上げました。 松尾 サビのところやメロディはかなり70年代や80年代の王道のロックンロールを意識して、なおかついまどきのロックをも出していくということを意識しました。 オールドスクール的でも今に落とし込んでいきましたね。 松尾 どんな風になるんでしょうね。 わたしも今から楽しみです。 NEXT ONE ブラインドサッカー日本代表公式ソング 2. 怒りをくれよ 映画『ONE PIECE FILM GOLD』主題歌 3. 闇に目を凝らせば 映画『少女』主題歌 4. grand port 5. 時代のヒーロー Amazonオリジナルドラマ『宇宙の仕事』主題歌 6. 話をしよう アニメ『境界のRINNE』第2シリーズEDテーマ 7. NIGHT LAN DOT 8. いざメキシコへ 9. 風に唄えば 10.

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怒りの心理学 ~怒っているのには実は訳があるんです~

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Dreams Come TrueやMr. Childrenといったビッグ・アーティストが主題歌を担当してきた劇場版『ONE PIECE』シリーズ。 7月23日より公開の最新作『ONE PIECE FILM GOLD』で主題歌を担当するのは、松尾レミ Vo. と亀本寛貴 Gu. によるユニットGLIM SPANKYだ。 原作者・尾田栄一郎氏からのラブコールで実現したという今回の主題歌について、ふたりに話を聞いた。 松尾レミ はい。 もうびっくりしすぎて信じられなかったですね。 私たちの音楽を聴いていらっしゃるということがまず驚きだったんですけど、私たちはワンピース世代なんですよね。 小学校に入ったくらいでワンピースが始まったんです。 だからルフィは常に傍にいるような感覚のキャラなので、そのルフィたちが自分たちの音楽に乗って動くということがすごく光栄でした。 尾田先生が謎な人物すぎて、どんな方か分からなかったんですが、ロックがお好きで、GLIM SPANKYを聴いてくださっていてってことで考えていくと「だからこのキャラはこういう感じなんだ」とか「それでこういうキャラがいるんだ」とかロックとの繋がりも感じることができて、尾田先生ご自身がロック・スターのように感じるようになってきたことで、ワンピースの世界と自分たちのロックとが繋がるようになってきました。 その時点でバンド名は「GLIM SPANKY」だったんですけど、続けていきたかったのがそうもいかずにドラムと私だけになってしまって、メンバーを探してベースと今のギターの亀本が入って4人で活動してきました。 高校卒業のタイミングでバンドを辞める組と上京してバンドを続けるふたりとに分かれて、今に至ります。 亀本寛貴 僕の方が1学年上で、名古屋の大学に通っていたんですけど、 松尾が 東京の大学に行って音楽を東京でやっていきたい、ということで、大学を辞めて、改めて受験をして東京の大学に入って、2人で音楽活動を続けました。 上京当初はメンバーを探してもいたんですけど、「コイツと一緒にやっていきたい」って思える出会いには恵まれなくて。 だったらこのままふたりでいいよねってことで今の形態に落ち着きましたね。 松尾 曲作りも何かを決めるにしてもふたりで完結しちゃうので、いいか、ということでメンバーもサポートを入れてやっています。 そこは変わらず。 お互いに成長して先々で変わることがあるかもしれないけれど、基本的にはそれがカラーを作っているものだと思います。 ずっとそうやって作ってきているし、だからこそGLIM SPANKYの楽曲になると思うので、そこは譲れないですね。 昔、アマチュアのバンドを集めた亀田さんのイベントに出演させていただいたり、聴いてくださっていたこともあって、GLIM SPANKYの音を理解したうえでのプロデュースなんです。 本当に箇所個所で、例えば「サビの最後のこの部分をドラマチックにするためにコードを1コ足してみようか」とか、本当にそのくらいの変化で楽曲をワンランク上げてくれるんです。 なので本当にやりやすいですし、このひとさじでこんなに楽曲の印象が変わるんだ、ということを教えてくれた人ですね。 基本的なところを変えなくても、楽曲をキャッチーにしてくれる。 今回の「怒りをくれよ」には他にもいしわたり淳治さんがワード・プロデューサーとして入ってくださっているんですけど、それまでの私は「この言葉は使いたくない」とかって偏った選択をしてきていたのが、「言葉には罪はないし、どんな言葉でも伝わる歌を歌えば人には届く」ということを教えてくれたんです。 だから変なこだわりや殻を破らせてくれた人だなっていうのは感じています。 亀本 今回の「怒りをくれよ」と前シングル「ワイルド・サイドを行け」の2曲で亀田さんにプロデュースしていただいた以外は、全部自分たちでアレンジもサウンド・プロデュースもしているので自分たちなりのこだわりは強いんです。 だけど亀田さんはバンドの音をより良く変化させるためのアドバイスをしてくださる方なので、押し付けられることもないですし、たくさんの人に聴いてもらう曲を一緒に作業してもらうとすごく拓けていくんですね。 相性がいい感じがします。 ベーシストでもあるのでベースをブラッシュアップしてもらうなど、すごくいい影響をもらっています。 1stアルバムは「これまでの自分たちを知ってもらう」1枚だとしたら、2ndアルバムとはどのようなアルバムだと思われますか? 松尾 1stも2ndもなんですけど、「ロックってこれだけ引き出しが多いんだよ」ってことをどんどん世の中に紹介できるようなアルバムにしたいなと思って。 ロックって、一般的にはガツンと響く強いもの、と想像してしまうと思うんです。 反抗している、強い、戦っている、みたいな。 でもそれだけじゃないと思っていて。 フォークだったりカントリーだったり、ロックってもっと幅の広いものだし、反抗を歌うことだけがロックではなく、愛や平和が一番根底にあるうえでそれを実現できない社会への怒りを歌っているのがロック。 怒りだけがピックアップされてロックとされてしまうんですが、いちばん大切なのは愛であり、平和であり、希望なんです。 だからGLIM SPANKYは「怒りをくれよ」と歌っていますが、なぜ怒りが必要なのかというと、その怒りでステップアップしてもっと素晴らしい景色が見たいから、みんなを連れていきたいから。 その希望を歌っているんです。 そういうのを一貫して歌っていきたいですし、いい意味で普遍である歌詞を、と思っています。 それをちゃんと自己紹介できたら、と思って作った2作です。 どちらもロックを布教するアルバムですね。 そのアルバムに収録された「怒りをくれよ」はどんなアプローチで作っていったんでしょうか。 亀本 今回はお話をいただいて、書き始めた曲ですね。 最初はすごく意識して、全力で『ワンピース』の曲を作ったんですよ。 今のこの曲とは完全に違う曲で。 誰が聴いても「『ワンピース』だろ」っていうような曲で、それはそれですごくいい曲だったんですが。 松尾 「何故今ここでGLIM SPANKYを選んだのか」というお話をしていただく結果になりました 笑。 今までの『ワンピース』のイメージを変えたい、違う『ワンピース』を見せたい、と。 今までの、爽やかで青空で冒険に行くぞ!みたいなのではなく、カッコいい『ワンピース』を見せたいんだ、と。 歌詞も「松尾さんの感情を表に出すもので」と言われたんです。 さらに、GLIM SPANKY vs ONE PIECEくらいの見え方をさせたい、と言ってくださったので、好き勝手に作りました。 私、昔から「ルフィみたいだ」って言われてきたんです。 ずっと「ロックスターになる!」と言っていたり、夢物語みたいなことでも口にし続けてきて。 そんな自分の想いが溢れた歌詞を尾田先生が「すごくいい」って言ってくださったことで、自分がやってきたこととルフィが繋がったんですね。 全ては繋がっている、と思えたし、書ききれたし、歌い切れたと感じていて。 お互いの想いが相互作用して、とてもいいコラボになったなと感じています。 亀本 楽曲面ではロックだったり、エレキギターの音がカッコいい!って思ってもらえるような音にしたかったんですね。 ロックスターがギター・ソロでギタリストに寄っていくようなアクションやカッコよさを出したくて、それはギターのアレンジで意識しましたね。 たくさんの人が触れるカッコいいロックに仕上げました。 松尾 サビのところやメロディはかなり70年代や80年代の王道のロックンロールを意識して、なおかついまどきのロックをも出していくということを意識しました。 オールドスクール的でも今に落とし込んでいきましたね。 松尾 どんな風になるんでしょうね。 わたしも今から楽しみです。 NEXT ONE ブラインドサッカー日本代表公式ソング 2. 怒りをくれよ 映画『ONE PIECE FILM GOLD』主題歌 3. 闇に目を凝らせば 映画『少女』主題歌 4. grand port 5. 時代のヒーロー Amazonオリジナルドラマ『宇宙の仕事』主題歌 6. 話をしよう アニメ『境界のRINNE』第2シリーズEDテーマ 7. NIGHT LAN DOT 8. いざメキシコへ 9. 風に唄えば 10.

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GLIM SPANKYが「怒りをくれよ」にこめた思い「時代を変える“違和感”を世間に投じられたら」

怒り を くれよ

2014年のメジャーデビュー以来、ヨコノリでぶっとくてメロディックで根底にブルーズがどーんと鎮座している、まさに本物感あふるる音楽性で、特に洋楽ファンから注目を集めたり、大人の著名人たちから絶賛の声を浴びたり、「CMで歌う人」としてボーカルであり作詞作曲を手掛ける松尾レミがひっぱりだこになったりしつつ、創作とリリースとライブを行ってきたGLIM SPANKY。 2016年7月20日にリリースされるセカンドアルバム『Next One』では、リード曲「怒りをくれよ」がその3日後に公開の映画『ONE PIECE FILM GOLD』の主題歌になるという大きなチャンスが舞い込んだが、これも原作者の尾田栄一郎のプッシュで抜擢されたという。 ただしーー自分もこのユニットにぶっとばされて以来、ワンマンはもちろんフジロックや朝霧JAMなどのステージも追っかけてきた身なのであえて言うが、そういうような評価を受けていること、そもそもそういう音楽性でありそういう存在であること自体にも、いい面と、必ずしもそうではない面とがある、と思う。 いや、思うというか、この1年観て聴いてきてそれを体感した、実感した、と言ったほうがいいかもしれない。 「怒りをくれよ」と「ワイルド・サイドを行け」の2曲以外はセルフ・プロデュースで作られた、超かっこよくて超いい曲揃いで勢いにも深遠さに満ちた大充実の『Next One』を機に、そのへんの「評価高いからって喜んでばかりもいられない」問題も含めて、松尾レミと、ギタリストであり現在サウンド・プロデュースの中枢を担っている亀本寛貴に訊いた。 (兵庫慎司) 「フジロックが、昨年のステージの中でいちばん気持ちよかったかも」(松尾レミ) ーー昨年、フジロックや朝霧JAMに出ましたよね。 フジロックは朝イチのレッドマーキーでしたが、やってみていかがでした? 松尾レミ(以下、松尾):最っ高でしたね。 もうめちゃくちゃやりやすくて、もうなんにも緊張しなかったですね……なんででしょうね? 亀本寛貴(以下、亀本):なんだろうね。 特に理由はないよね。 でもほんとにやりやすかった。 松尾:人が多いほうが緊張しないのかもしれないですね。 まず、朝イチのレッドマーキーにGLIMを観に来てくれるか? という心配がすごくあったわけです。 デビューしたばっかりで、名前も知られてなくて。 でもあんな、テントの外まで人が来てくれて、出る前にSEが鳴った瞬間にドッと歓声が上がったのを感じた時に、緊張がすべてなくなって。 ああ、この人たちは、私たちと同じただのロック好きなんだ、ステージに上がるとかいう壁はないんだということを感じて。 そこで不安がなくなって、自分たちがいいと思う曲を気持ちよくやるだけだ、それがいちばんこの人たちに向けてのリスペクトだなって思って、自然にできました。 すごくやりやすかったし、昨年のステージの中でいちばん気持ちよかったかもしれないです。 私、ステージに出るギリギリまで、すっごい体調悪くて。 でも、ステージに出るっていう時に、なんか治ったんですよ。 具合が悪かったのがウソかのように大丈夫になって、「よし、めっちゃ楽しむぞ」っていう感じで始まったんで。 ーー日本のロック中心のフェスやイベントも出られていますよね。 その方が難しかったりしました? 松尾:ああ、そうですねえ……アウェイ感がある時もありましたね。 私たちみたいな音楽に、あんまり慣れていないノリかたというか……自分が普段聴いている音楽とか、普段知っているライブのノリかたとはまったく別のもので、驚いたりすることもありますし。 ーーあの、でも、フジの2日目の朝イチのレッドマーキーって、決してやりやすいとこじゃないんですよ。 松尾:え、そうなんですか? ーー日本の新人バンドの出演が多い時間帯なんだけど、お客さんみんな「誰?」って感じだから、最初は観ていても「あ、グリーンステージ始まる」っていなくなっちゃったりするんですね。 だからGLIM SPANKYがあんなにウケてたのを観て、びっくりしたんですけども。 松尾:そうなんですか……知らなかった。 あの時思ったのが……フジロックはほんとに自然だったんですね、お客さんのノリかたとか。 でも、ほかのフェスとかで違和感を感じて、もっとそこにも届く曲をやりたいと思ったし。 あと若者が、腕を挙げる、飛ぶっていうノリかたは知ってるんだけど、私たちみたいなロックのノリかたは知らないんだな、というか。 そうじゃないロックのノリかたもあるんだよ、っていうことを教えてくれるバンドが少ないんだって思って。 だからGLIM SPANKYが、5年後10年後の若者のロックのために、アウェイでもなんでもいいから、そういう場にどんどん出て行って、「こういうロックもあるんだよ」っていうことをやっていけば、少しでも未来が変わることもあるんじゃないかな、と思いました。 昨年は初めてそういうことを学びましたね。 たとえば映画『ONE PIECE FILM GOLD』の主題歌というのも、GLIM SPANKYのようなロックが市民権を得る突破口になるかもしれない、と思っていて。 最初は変わった目線で見られるかもしれないけど、「手をつけづらいけど、聴けるな」と思ってくれるかもしれないし。 だから、きっかけをいっぱい作りたいと思って。 「逆に私たちと同世代のバンドのほうが変わってるって思っちゃう」(松尾レミ) ーーフェスとかに限らず……大人にやたら誉められる、タイアップの話もいっぱい来る、でも今の日本のロックの現場において自分たちはどうも異質らしいぞ、ということにだんだん気づいていく1年だったんじゃないかと。 松尾:(笑)そうですね。 亀本:でも逆に……邦楽のフェスとかイベントとか出て、ほかのバンドを観るじゃないですか? 観て、「ヤベえ、俺らと似てる。 がんばんねえと負けるかも」とかいう気にならないんですよ。 それはデビュー前も一緒で、人気の新人バンドが出てきたらしいぞ、聴いてみる、自分らと全然似てねえ、大丈夫だ、みたいな(笑)。 もともとそうだった、というのはありますね。 松尾:そうだね。 逆に私たちと同世代のバンドのほうが変わってるって思っちゃうんですよね。 世界的な王道から見たら、そっちのほうがあきらかに異質なんで。 ーーそれよくわかるんですけど、ただ、日本の主流はそっちなわけで。 松尾:(笑)そうなんですよね。 それは感じますよね。 松尾:(笑)。 ーーならばそこでどうするか、というようなことも考えながら、このニューアルバム『Next One』を作ったんじゃないかな、と思ったんですが。 松尾:あ、そうですね。 それは考えました。 亀本:あ、そう? 僕はそんな考えてないけど(笑)。 松尾:ほんと? でも私、「怒りをくれよ」とかは……BPMが速い曲って、私はロックにするのは難しいと思っていたんですけどーー。 亀本:そんなことはないよ。 松尾:いや、だから、パンク寄りになるのか、J-ROCK的になるのか、それかアークティック・モンキーズの初期みたいな速い四つ打ちとか、そんな感じになるのか、みたいな。 それまで、速いロックが自分の中になかったので、そこをどう自分の好きなロックの感じと組み合わせればいいのか、っていうのは常に葛藤しているところで。 でも、速いっていうことで、受け入れられる土壌が広がるかもしれない、というのもあるじゃないですか。 ーーはい。 そこで、他の同世代のバンドたちはたぶん自然に、あたりまえに速いんですよ。 松尾さんは、そんなに苦労しているということ自体がね(笑)。 松尾:はははは。 でもほんと、「怒りをくれよ」で「なんだこいつらは」って思ってもらえるかもしれないし。 そのきっかけをどれだけ作れるかっていうところで、「怒りをくれよ」っていうおかしなテーマを考えたというのがあって。 怒りっていうのはマイナスなことじゃなくて、ポジティブなことを成し遂げるために必要なんだ、だからもっと怒りをくれ、そして私は成長するんだ、っていう。 サラッとした歌詞じゃなくて、とっかかりを作るようにしている、というのはあって。 これが世間に受け入れられるかどうかはまだわからないけれど、「こいつらなんなんだ?」と思われるのを期待して作りました。 言葉もそうだし、歌いかたもそうだし。

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